映画鑑賞『忍びの国』
なんというか、とても判断が難しい映画でした。もちろん例のごとく原作を知らないため、前情報があれば感覚もまた変わってくるのでしょうけれど。
どこかクスリと笑ってしまうコミカルな部分もありますが、内容はヘビーなんですよね…。
多少、ネタバレに触れるところもあるので、まだご覧になられていない方は、記事を読まない方向でお願いします。
まず、この映画が伝えたかったことはなにか。観終わった後に、「…それで?」と思わず口をついて出た、どうにも腑に落ちない感情を持て余しながら帰宅しました。
ただとても印象的だったのは、今まで頭の中に描いていた『忍者』のイメージが、この映画をもってガラリと変わったこと。どこかダークヒーロー的な感覚でいたのです。いやもちろん人の道から外れた生き方をしているのだけれど、それは宿命というか、その狭い世界で生きることを余儀なくされていた、利用される側だったという風に思っていました(無知すぎる?)。
…まぁ、いつの時代も詐取される側、する側が存在したり、戦国の武将だろうが忍者だろうが特に変わりはないんですけど、この映画での忍者の立ち位置は、わたしにとって斬新に映りました。
シナリオに関しても、アクションに関しても、突っ込みどころは要所にありますが、見せ場もふんだんにありますので、ぜんぜん退屈することはありません。大野君の“得体の知れなさ”がプラスに働いているし(いや意外とかっこよかった)、さとみちゃんは相変わらずかわいいし、脇役陣の演技が凄すぎて引き込まれます。
味方より敵のほうが応援したくなる映画ってなかなかないですよ。
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